高血糖

血糖値が食事のあとだけ高い食後高血糖となってあらわれると気づきにくいので注意が必要です。臓器が悪くなってからでは遅いですよ。
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高血糖は臓器に大ダメージを与えます

糖尿病先生

 

糖尿病の患者は2016年現在では800万人を超えるとされ、国民病ともいわれています。だれでも、知人や肉親に1人ぐらいは「糖尿病です」というかたがいらっしゃるのではないでしょうか。

 

糖尿病は、その名前から尿に糖が出ると思われがちですが、実は尿精が出てくるのはある程度進行してから。、初めは血液中の血糖値が食事のあとだけ高い食後高血糖となってあらわれます。

 

尿に糖が出ていないから「糖尿病ではない」と安心するわけにはいかないのです。

 

私たちがとった食物は胃で消化され、腸でさらに消化吸収されます。このうち糖質は小腸の上部から吸収されますが、吸収された糖質が血液の中に入ると血液中の糖分の割合=血糖値が上がります。

 

そして血糖値が140mg/dlぐらいに上昇すると、膵臓のランゲルハンス島から「インスリン」というホルモンが分泌されます。

 

インスリンは血糖を細胞の中にとり入れる働きを持っています。これが適正に働いていれば、糖は血液中に必要以上にとどまらず、日々の活動のエネルギー源として肝臓や筋肉などの細胞にとり込まれていきます。逆に、インスリンの量が十分でなかったり、働き方が弱かったりすると、血液中の糖がいつまでも残って高血糖の状態になるのです。

 

インスリンがきちんと働いていれば、血糖値は高くても160mg/dl程度まで。これが170〜180mg/dlを超えると、尿に糖が出てきます。
空腹時血糖の正常値は、60〜100mg/dlが目安とされていますから、血糖が正常値をはるかに超えて初めて「尿糖」が確認されるのです。

 

高血糖は臓器に大ダメージを与えます

 

 

高血糖の恐ろしい弊害

 糖が血液内にダブつく高血糖になると、「ひどく疲れる」、「だるくてやる気が起きない」などの症状が出てきます。
しかし、高血糖でもっともこわいのは、それが引き起こす副産物としての合併症です。

 

 糖尿病のこわさは、「糖化作用のこわさ」です。
血液中にある必要以上の糖が、全身の臓器にさまざまなダメージをもたらすのです。糖によって、血管は細く弱くなります。日や腎臓の毛細血管にこれが起こると、網膜症から失明に至ったり、人工透析が必要な腎不全につながったりします。神経がおかされて、手足がピリピリすることもあるでしょう。

 

ご存じのように、血液は血管内を通って全身に新鮮な酸素を運んでいます。血管の状態が悪くて酸素がきちんと行き渡らないとその部位は壊死してしまい、皮膚がとけ落ち肉が露出するような状態になります。

 

また、太い血管にダメージがうえられれば、心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症など命にかかわる病気を引き起こしかねません。亡くなった歌手の村田英雄さんが下肢を切断したのも、この閉塞性動脈硬化症が原因だったといわれています。
こうしたトラブルは、血糖値が高くなってもすぐに出るわけではありません。だからこそ血糖値が高いとわかったら、それを下げる努力がたいせつなのです。

 

 

太っているとインスリンの働きが悪くなる

 高血糖になりやすいのはまず、遺伝的な素因を持っているかた。親や兄弟など家族に糖尿病の人がいる場合は、とりわけ気をつけて定期的にチェックする必要があるでしょう。また女性の場合、4kg以上の赤ちゃんを産んだことがある人は糖尿病になりやすいといわれています。

 

もちろん、高血糖になるのは後天的・環境的な影響もあります。たとえば糖質を多くとっている人や過食・多食の人は、血中に入ってくる糖分の量が多いので、当然血糖値が上がりやすくなります。ごはんやパンなどの炭水化物、ケーキなどの甘いもののとりすぎには注意が必要です。

 

また太っている人はインスリンの働きが悪くなるため、高血糖になりがちです。この場合は、ある程度のダイエットが必要です。話題の「低インスリンダイエット」では、同じカロリーの食品でも血糖値が上がりゃすいものと上がりにくいものがあると説明しています。

 

血糖値が上がりやすいのは、ジュースのように甘くて胃の中に停留する時間が短いものです。胃の中にある時間が短いと、それだけすばやく吸収されて血液にとり込まれるので、血糖が急に上がりやすいのです。
ですから、血糖値が上がりにくい繊維質のもの(消化吸収に時間がかかるものを食べるようにするのも効果的でしょう。

 

高血糖はさまざまな弊害をもたらし、ときには命をも奪う恐ろしい症状です。「血糖値が高めです」といわれたら放置せず、ぜひ一度、食生活や日常生活を見直してみてください。


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